美容師を辞めたい・合わない・キツいと感じる理由と対策を紹介

「シャンプーの手荒れがひどく、美容師の仕事を続けられるか不安…」
「アシスタント期間の仕事がハードなのに、給与が低い…」
「上司やスタッフとのコミュニケーションがうまく取れない…」

お客様を美しく変身させたい、笑顔にしたいと思い美容師になったはずなのに、アシスタント期間はシャンプーや雑務などに追われ、キャリアアップの道が見えず不安を抱えて過ごしている方も多いのではないでしょうか。

さらに、営業時間外や休日にも練習や勉強会などがあり、体力的にも精神的にも負担を感じることも。毎日、業務に真摯に取り組んでいるにもかかわらず、労働時間に対して給与が低ければ将来への不安も募るばかりでしょう。

メンタルや体調に影響が出ている人は・・・

無理に仕事を続けていても身体を壊しかねないため、会社や他人のことよりも、まず自分の健康を最優先に考えましょう。合わない職場で働くのは百害あって一利なしです。

  • 「上司に相談しづらい」
  • 「会社に近づくと動悸が激しくなる」

など既に苦しんでいる人は、その日のうちに退職を決定できる退職代行サービス代わりに連絡してもらうのがおすすめです。

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目次

美容師を辞めたい8つの理由

X(旧Twitter)・Yahoo知恵袋・2chや実際に口コミを集めたなかでよく見られた口コミなどを元に、辞めたいと思う瞬間や理由を以下にまとめました

心身にかかる負荷の大きさを「緊急度の高さ」として表現しているので要チェックです。

美容師を辞めたいと感じる主な理由は次の8つです。

美容師を辞めたいと感じる理由緊急度の高さ
(今すぐ辞めた方がよい)
体力と精神力の限界
人間関係のストレス
体調の悪化
長時間労働と拘束時間の長さ
低すぎる給与
プライベートとの両立
スキルアップ・キャリアパスへの不安
社風が合わない

労働時間が長い、給与が安い、人間関係のストレス、スキルアップ・キャリアアップが難しいなど、美容師ならではの悩みが深刻化し、離職者が後を絶ちません。特に、身体的・精神的に限界を感じている場合などは、待遇や環境の改善などの対応を会社側が取ってくれない限りは、自分自身のためにも早急な対応が必要です。

頑張ってみてもいいかも
  • 目標が達成できていない場合
    自分のサロンを持ちたいなど、将来に対する明確なビジョンがある場合は、もう少し経験を積むことで目標達成に近づける可能性があります。新たに戦略を立てたり、上司や先輩にアドバイスを求めることで突破口が見つかるかもしれません。
  • キャリアアップを目指している場合
    店長やマネージャーなどキャリアアップを目指している場合は、同じ美容室で経験を積むことが近道になる可能性があります。
  • 環境が合わない場合
    現在の美容室の環境が合わない場合は、別の美容室へ転職を検討してみましょう。美容室が変わると働き方や社風も変わるため、美容師の資格を活かすことも可能です。
危険な状態かも
  • 職場環境が悪い場合
    特に、労働基準法を違反しての長時間労働や対人関係に問題がある場合は、心身への負担が大きく体調が悪化する可能性があります。
  • 心身に異常が見られる場合
    激務により心身に異常が見られる場合は、一時的に退職を考えましょう。上司によるパワハラや人間関係のストレスなどは、本人では改善が難しい場合があります。
  • 転職を悩み続けている場合
    美容室を転職すべきか長期間悩み続けているなら、思い切って転職を検討しましょう。仕事を辞めることは大きな決断となるため誰でも悩みますが、1年以上悩み続けているのであれば、そのこと自体がストレスになってしまいます。職場を変えるだけでも悩みを改善できる可能性があります。

体力と精神力の限界

体力と精神力の限界を感じて辞めたくなってしまう主な原因は、長時間労働や休日返上、休憩時間の不足、お客様からのクレーム、人間関係のストレスなどが挙げられます。お客様の相手をするためには体力と高い精神力が必要ですが、拘束時間が長いうえに休憩時間が少ないため、心身ともに消耗してし限界を感じてしまいます。

また、お客様からの理不尽な要求やクレーム対応などもストレスとなり、常に新しい技術やトレンドを学びお客様に満足していただくことも競争の激しい美容業界では大きなプレッシャーとなるようです。

こんな時がツライ・・
  • 長時間労働による疲労が蓄積され体力的な限界を感じる
  • 様々な価値観をお持ちのお客様と対応するため精神的に消耗する
  • 同僚との人間関係や上司との意見の相違など

立ち仕事や不安定な姿勢は、想像以上に体力を消耗してしまいます。体力と精神面の両方を求められる仕事なだけに、疲労が蓄積した状態が続きます。不調が続くようなら、早めに職場環境を変える必要があります。

人間関係のストレス

美容室は従来より縦社会の傾向があり、上下関係がはっきりしていることから上司や教育担当の先輩の対応が厳しいお店があります。

また、上下の関係だけでなく、性格や仕事への取り組み方や価値観の違いなど、人間関係のストレスが原因で美容師を辞めたいと考える人は比較的多いです。

やりがいを感じる仕事でも、上司や同僚、お客様など人間関係のストレスを感じていると、自分自身を苦しめる要因になってしまいます。対人関係に問題があるのなら、美容師としてほかの職場へ転職することを前向きに検討するのもおすすめです。

体調の悪化

激務や人間関係によるストレスだけでなく、体に悪影響が出ることもあります。美容師という職業は手荒れや腰痛がつきものです。

シャンプーや薬剤が原因で手が荒れたり、立ち仕事や不安定な体勢での中腰が多いことから腰痛がひどくなることも退職の理由に挙げられます。また、休みが少ないために十分な治療や静養ができず、体調が悪化しやすい傾向があります。

美容師に手荒れや腰痛はつきものです。自分は肌が丈夫だから大丈夫と思っていても、繰り返しのシャンプーや薬剤による手荒れを防ぐことは不可能です。また、一日中立ち仕事が続くため、腰痛持ちの人が多いのも美容師の特徴です。体力的な限界を感じたら、早めに休職や転職を検討しましょう。

長時間労働と拘束時間の長さ

通常の勤務時間のほかに、技術練習の時間が必要なため必然的に拘束される時間が長くなる傾向があります。オープンからクローズまで予約で埋まっている美容室の場合、休憩も思うように取れないことがあります。

また、休日でも講習や研修に出席しなければならない職場もあり、プライベートな時間が少なくなりがちです。

営業時間だけでなく、営業終了後の練習や講習会など、長時間労働が常態化しているため、心身の健康が悪化し、過労や精神的な病を患ってしまうリスクが高まります。体力面や精神面に自信のない方は、美容師に向いていないかもしれません。

低すぎる給与

アシスタント時代の平均年収は200万円前後が相場となっており、ハードな仕事内容に対してかなり低い水準です。

シザーやコーム、ウィッグなどの練習材料費や技術を学ぶための講習費、テキスト代なども必要なため、生活するのがやっとくらいのお金しか手元に残りません。また、アシスタントを卒業してスタイリストデビューしてもいきなり給与が上がることは少ないです。

労働時間に対して低すぎる給与は、日々の生活だけでなく将来への不安も大きくなり、心身的なストレスに繋がってしまいます。また、自分のスキルや経験に見合った給与を得られなければ、モチベーションの維持が難しくなり、接客の質の低下に繋がってしまうでしょう。

プライベートとの両立

カラー剤などのメーカー研修やスキルアップ研修は、美容室の定休日に行うことが多いため、休日返上で研修に参加する必要があります。

ほかにも、モデルレッスンが始まるとモデルハントもしなくてはならないため、営業時間外や休日に駅前で声をかけたり、SNSでダイレクトメッセージを送ったりしなければなりません。

勤務時間外の休日に仕事に関することを無報酬で行わなければならず、プライベートとの両立の難しさに悩む美容師も多いようです。

休日返上での研修や講習があり、休暇を取得しにくく、長期旅行の計画が立てられなかったり、子供の行事や家族との時間、趣味の時間が持てないケースもあるようです。土日祝日が営業日になっていて、家族と一緒に過ごす休日を約束できないのは、美容師のデメリットのひとつといえます。

スキルアップ・キャリアアップへの不安

アシスタントがキャリアアップするためには、レッスンなどの研修制度は不可欠です。しかし、美容室によってはスキルを磨く時間が十分に取れなかったり、制度が用意されていないことがあります。

そのため、成長できるカリキュラムが整っていない美容室で働いているといつまでたってもスタイリストになれない可能性があります。また、スタイリストデビューした後は、シャンプーやブローだけでなくカットやカラーリングなどの施術も担当するため、ミスが許されません。

レッスンや指導体制が整っていない美容室の場合は、技術不足や不適切な接客がクレームにつながってしまうことがあります。スキルアップ・キャリアアップへ不安があると、生き生きと自信を持って働き続けることはできなくなるでしょう。

スキルアップ・キャリアアップの迷いを抱えたまま美容師を続けていると、将来への不安から日々の仕事へのモチベーション低下に繋がってしまいます。スキルアップできる環境が整っていなければ、キャリアアップも目指せません。

社風と合わない

軍隊のような統率を求められたり、自由な雰囲気の美容室まで、美容室によって方針がことなります。また、分からないことは見て覚える・ミーティングが多いなど、美容室ごとに独自のスタイルがあり、自分には社風が合わない・辞めたいと感じる方も多いです。

美容室により方針や独自のスタイルがあるため、自身の価値観とあまりにもかけ離れてしまうと精神的に追い込まれてしまうことがあるようです。心身ともに疲弊する前に、他の美容室や異業種への転職をおすすめします。

「美容師を辞めてよかった」と感じた人の実体験

やめてよかった人の特徴
  • 長時間の立ち仕事、手首や肩、腰の痛みなどが負担だった人
  • プライベートな時間を自由に使えなかった人
  • 労働に見合った収入を得られなかった人

実体験・実例

「美容師を辞めて正解」と感じている人の声

「美容師の仕事は、不規則な勤務体系が本当にきつかったです。特に、土日祝日は必ず出勤で、プライベートな時間がほとんど取れませんでした。今は、9時から17時まで定時の仕事に就き、プライベートな時間も増え、心身ともにリフレッシュできています。体力的にきつい仕事ではありましたが、美容師で学んだ技術やコミュニケーション能力は、今の仕事にも生かされています。(20代・男性)

「美容師を辞めて良かった」と感じている人の声

体力的にきついだけでなく、精神的にも消耗が激しかったです。お客様からのクレームや、人間関係の悩みなど、ストレスが溜まることが多く、体調を崩してしまうこともありました。今は、ヨガインストラクターとして働いており、心身ともに健康的な生活を送っています。美容師で学んだお客様への気遣いやコミュニケーション能力は、今の仕事に活かされています。(20代・女性)

出典:自社調べ

将来性に対する不安が大きかったです。独立して自分の店を持つという夢もありましたが、経済的なリスクや、競争の激しさに怖気づいてしまいました。今は、IT業界で働いており、安定した収入と将来性を感じています。美容師の仕事は好きでしたが、現実に目を向けて、自分の将来を考えた結果、転職を決意しました。(30代・男性)

出典:自社調べ

美容師を辞めた先輩方は、勤務時間外の労働や休日返上のような働き方から解放され、仕事とプライベートのバランスが良く、ポジティブな変化を感じた人も少なくありません。

美容師で培ったコミュケーション能力や美容に関する知識を活かせば、他業種でも活躍できる可能性があります。

「美容師を辞めない方がよかった」と感じた人の実体験

一方で、美容師を「辞めない方がよかった」と感じている人もゼロではないようです。辞めたことを後悔している人の声を紹介します。

やめて後悔した人の特徴
  • 美容師の資格がもったいなかった
  • 転職時に美容師のスキルや経験を活かせなかった
  • 日々、美容に関する新しいことを学べるのが魅力

実体験・実例

「美容師を辞めて後悔した」と感じている人の声

「美容師って、お客様の人生の一部に関われる仕事だと思うんです。誰かの『きれいになりたい』という気持ちに寄り添い、その願いを叶えるお手伝いをできる。それが本当に嬉しくて。今は違う仕事をしているけど、あの達成感はわすれられません。お客様の笑顔が見たくて、またサロンに戻りたい気持ちもあります。(30代・女性)」

「美容師を辞めて後悔した」と感じている人の声

クリエイティブな仕事ですよね。髪型一つで人の印象って変わるし、自分が作ったスタイルで人が喜んでくれるのがすごく面白かった。ただ、体力的にきつくて辞めたけど、今でも時々、ハサミを持って髪を切りたくなる時があります。やっぱり美容師の仕事は、僕に合っていたのかも。(20代・男性)

出典:自社調べ

美容師って、チームワークが大切だと思うんです。スタイリストだけでなく、アシスタントやシャンプー担当など、みんなが協力して一人のお客様を満足させようとする。あのチームワークは、ほかの仕事ではなかなか味わえないものだった思います。(30代・男性)

出典:自社調べ

美容師を辞めて後悔している先輩方は、また、体力面や精神面で大変な面もありますが、それ以上にやりがいのある仕事です。

辞めてみて初めて美容師に向いていると自覚する人がいる一方、美容師とは違う業種でも成果が分かりやすい仕事であればモチベーションも上がるでしょう。

美容師に向いていない人の特徴・性格

美容師に向いていない人の8つの特徴・性格
  • 失敗の振り返りができない
  • 努力や継続が苦手
  • 体力がない
  • 肌が弱い
  • ストレスに弱い
  • コミュニケーションを取るのが苦手
  • 向上心がない
  • 自身の美容やファッションに関心がない

美容師の仕事は、美容師としての技術はもちろんですが、上司や同僚だけでなくお客様とのコミュニケーションを円滑に取れる能力や体力、ストレス耐性が求められます。流行や技術の進歩が激しい業界であるため、現状維持ではなく新しいことへの挑戦とスキルアップの努力が重要です。

とはいえ、きつくても耐えられる「美容師を続ける明確な理由」がある人ばかりではないため、「経験として就いたが、自分には合わなかった」と感じるのであれば、それは美容師が向いていなかったからでしょう。

単に向き不向きの問題であって、美容師ができなくても他の仕事なら輝ける人は大勢いるのです。

退職は「ありorなし?」

本当に辛いなら辞めるのは「大アリ」です!

ただし、「経済的にいま辞めると厳しい(失業保険を待てない)「そもそも失業保険がもらえない」などの理由がある場合は、いきなり辞めるのではなく転職先を見つけてから辞めるのがおすすめです。

「自己都合退職」の場合、失業保険は申請から「7日+2カ月後」から支給されます。

また、短期離職をしてしまうと「次の就職が決まらないかも…」といった不安があると思いますが、中途採用の面接で求められるのは「スキル・経験」です。勤続年数よりもどのような貢献を会社にもたらすことかで篩(ふるい)にかけられます。

また、20代前半〜後半でスキルに自信がない人は「第二新卒」「ポテンシャル採用」なども活用できます。

実際に3年以内の離職率をまとめると想像以上に高いことがわかります。

学歴3年以内の離職率
高卒
(専門卒)
37.0%
参考:厚生労働省

以上のことから、すぐに辞めてしまうことよりも、自分に向いていない仕事を続けて心身共に疲弊してしまう方がキャリアを中長期的に考えた時は大きなマイナスといえるでしょう。

とはいえ、身内や上司以外の誰かに客観的に話を聞いてほしいという方は以下のような場所で相談を受けてもらえますよ。

おすすめの相談先

  • 総合労働相談コーナー(厚生労働省)
    行政の窓口で本格的な相談を乗ってもらいたい人向け
  • 転職エージェント
    転職を意識しながら今の仕事をどうするべきか一緒に考えてほしい人向け
  • キャリアコーチング
    まずは気軽に今後のキャリアやライフプランも含めて相談したい人向け

美容師を辞めたいときの対処方法

美容師を辞めたい人は、精神状態や身体的な辛さなどに応じて、大きく分けて以下3つの選択肢から考えましょう。

今すぐ楽に美容師を辞めたい人は『退職代行』に相談

『退職代行』とは、本人の代わりに会社に連絡し、退職の手続きを代行してくれるサービスです。退職代行サービスの最大のメリットは、なんといっても「自分は何もしなくても会社を辞められる」ことです。上司や先輩との摩擦も、引き止めや退職を先延ばしにされるといったことも起きません。早ければ、依頼した日に退職が決定することもあります。

弁護士監修の元、『労働環境改善組合』と提携して会社と交渉するなど万全の体制が敷かれているため、「損害賠償を求められたらどうしよう・・・」と法的な心配をする必要はありません。『退職成功率100%』の実績を持つサービスに相談すれば、さらに安心して退職できるでしょう。さらに、店舗まで行けば、目の前で退職を確定させてくれるサービスまで登場しています。

『退職代行サービス』に相談してから退職するまでの流れ
  1. LINEやメール・電話で無料相談する
  2. 打ち合わせ
  3. 契約・支払い
  4. 会社に連絡してもらう
  5. 退職の手続きを完了する

悩んだら、まずはLINEやメールなどお好みの方法で相談しましょう。打ち合わせの形式はオンラインかオフライン(来店)いずれか相談しやすい方法を選択できます。退職理由については、代行業者も理解しているため誤魔化す必要はありません。素直に状況を話して大丈夫です。

退職に向けた流れを双方で固めたら、事業者が代わりに会社に連絡してくれるため、費用を支払ったら本人がやることはありません。退職が決定したら、事業者の案内に従って諸所の手続きなどを進めましょう。

※退職代行サービスを利用するのがおすすめの人の状態を3つ挙げてください

『退職代行サービス』に相談するのがおすすめの美容師
  • 上司や同僚との関係性が悪化し、心身ともに疲弊している人
  • 自分から退職を切り出せない人
  • 面倒な手続きを避け、スムーズに退職手続きを進めたい人

美容師は激務なうえ拘束時間も長く、休日返上で講習や研修に出かけなければならないこともあり、プライベートな時間が少なくなりがちです。心身的に限界を感じていたり、周囲に相談できる人がいない場合など、退職が困難な状況にあるなら退職代行サービスの活用を検討すべきです。専門家に相談することで、複雑な退職手続きをスムーズに進められます。

ただし、「簡単に辞められる」ことは人によってデメリットにもなります。「仕事が少し嫌だな」と感じた程度の理由で、安価で手軽だからと退職代行を使い続けることをおすすめしません。

「辞める」と伝えることで上司や同僚との関係が悪化するなど、周囲に頼れる人がいない場合に便利なサービスが退職代行です。慰留ハラスメントを防止できるメリットがある反面、退職への心理的ハードルが下がり続けてしまうリスクがあります。

言いやすい・相談しやすい上司や先輩がいる場合は『円満退社』で辞める

今の仕事がどんなに辛くても、可能であれば『円満退社』で辞めることが望ましいです。円満退社とは、双方(従業員と会社)が納得した状態で労働契約を解除することです。人間関係や問題を清算して次に進むことで、辛い経験も糧にできますし、何より困難にも立ち向かう耐性がつきます。後に良好な形で仕事の付き合いが発生する可能性もあります。

美容師は離職率の高い職種なので、円満退社するためには早めに退職の意思表示を行い、担当のお客様へのあいさつや後任者への引継ぎなどを丁寧に行う必要があります。民法では「退職の2週間前に申し出る」※1とされていますが、美容院のお客様の来店頻度は1~3か月に1回なので、退職の申し出も1~3か月前を目安に長めに取っておくと良いでしょう。

とはいえ、このページをご覧の人は、人間関係や職場環境の問題から「円満退社できない状況に追い込まれている」ことがほとんどだと思いますので、基本的には退職代行か後述の転職エージェントを頼ることが解決策になるでしょう。

※1:宮城労働局

『円満退社』で辞めるまでの流れ
  1. 退職の意思表示を伝える
  2. 退職日が決定する
  3. 退職届を作成して提出する
  4. 業務を引き継ぎする
  5. 社内や取引先に退職の挨拶をする

美容師が円満退社するためには、直属の上司に退職の意思を早めに伝え、繁忙期を避けることが重要です。退職後も同じ業界で働く可能性が高いため、会社に対する不満を退職理由にするのは避け、辞める理由をポジティブに伝えるようにしましょう。

『円満退社』で辞めるのがおすすめの美容師
  • キャリアアップや留学・進学などポジティブな理由で辞める人
  • 一旦美容業界を離れても、また戻ってきたいと考えている人
  • 今後のキャリアのためにも良好な人間関係を維持したい人

円満退社で辞めることがおすすめなのは、あくまで味方になってくれそうな上司や先輩がいる場合です。四面楚歌の状況では相当な勇気がいりますので、それによってさらにメンタルを追い込むのは避けたいでしょう。

円満に退社するためには、繁忙期を避け適切なタイミングを選ぶことが重要です。早い段階から計画を立て、就業規則通りの手続きをして礼儀を尽くすことはその後のプラスになります。ただし、円満退社を考える余裕がない場合は、無理せず転職エージェントや退職代行を活用しましょう。

美容師は辞めずに他の選択肢を考えたい人は『転職エージェント』に相談

すぐに結論は出したくないが、仕事が辛くていずれ辞めたいと考えている人は『転職エージェント』に相談するのも手です。転職エージェントは、キャリアコンサルタントと呼ばれる専門スタッフが、転職希望者のキャリアプランや希望条件などをヒアリングし、それに合致した転職活動のアドバイスをしてくれます。

転職エージェントでは、非公開求人情報も含めた幅広い求人情報を持っているため、希望に合致した求人に巡り合える可能性が高くなります。すぐに退職や転職を決める必要はないため、登録だけしておいて網を張っておくのも賢い選択です。

美容師の転職先としては、今まで培ってきたスキルを活かせるメイクアップアーティストウェディングスタッフ、美容部員、ネイリスト・アイリストなどが人気です。そのほか、美容師時代の経験や知識が役立つ美容メーカー・ディーラー営業、エステティシャンなども転職先としておすすめです。優れたコミュニケーション能力は、アパレルや異業種の営業職など、幅広い職種に活かせます。

『転職エージェント』に相談してから転職するまでの流れ
  1. 転職エージェントに登録
  2. キャリアコンサルタントとの面談
  3. 求人の紹介
  4. 応募・面接
  5. 内定・入社

転職エージェントごとに得意とする職種や業界が異なるため、複数のエージェントに登録しておくのが望ましいです。ただし、複数の転職エージェントに登録すると同一求人へ重複して応募してしまうリスクがあるので、登録するエージェントは2~3社にとどめておくようにしましょう。

『転職エージェント』に相談するのがおすすめの美容師
  • 転職活動が初めてで何から始めればよいのか分からない人
  • 面接対策や交渉をサポートしてほしい人
  • スキルアップにつながる転職をしたい人

現在勤務している美容院での拘束時間が長く、転職活動に充てる時間を十分に確保できない人は、自分の条件に合う求人を見つけることは困難です。特に、転職活動が初めてという人にとって転職エージェントは、心強いパートナーになってくれます。転職活動を成功へ導きたいならぜひ活用しましょう。

一般的に転職エージェントが提供するサービスは、誰でも無料で利用できるのが特徴です。その一方、希望に合わない職場を紹介されたり、担当者との相性が悪く自分のペースで転職活動を進められないこともあります。

美容師を辞めた後のキャリアプランやおすすめの転職先

では、美容師を辞めた後、次にどのような職種を選択すればよいのでしょうか? 美容師を辞めた後におすすめの転職先となる5つの選択肢を紹介します。

おすすめの
転職先
おすすめの理由
メイクアップアーティスト雑誌や広告などの印刷物、テレビやCM、ファッションショーで登場するモデルや芸能人などのメイクアップやヘアセットを行います。ヘアセットする場合やスタッフ、モデルさんとのコミュニケーションを取る際に美容師としての経験を活かせます。
ウェディングスタッフ結婚式を控えた新郎新婦のヘアセットやメイク、着付けを行います。ヘアセットとメイクが得意な美容師さんならすぐに活躍することも可能です。
美容部員デパートやスーパー、ドラッグストア、小売店などの店頭で、メイクやスキンケアのための商品アドバイスと販売を行う職業です。美容師ならではのヘアケアや美容に関する知識を活かせます。
ネイリスト・アイリストネイリストは爪のケアやネイルの施術、アイリストはまつ毛エクステンション(マツエク)やまつ毛パーマを行う専門職です。美容に関わる専門職なので、業務内容のミスマッチが少ない点が魅力です。
カスタマーサポート土日祝日休みやフレックスタイム制を導入している企業が多く、仕事とプライベートの両立がしやすい点が魅力です。コミュニケーション能力が高ければ未経験でも応募可能なうえ、評価を得やすい点もポイント。

上述の転職先はいずれも、美容師で培った技術や知識、コミュニケーション能力などが活かせる仕事ばかりです。実力次第で収入もアップできるため、新しいキャリアをスタートしたい方に向いています。

まとめ

美容師は、トレンドに敏感でおしゃれ好きな人にとってやりがいがある一方、厳しい勤務条件や精神的な負担から「辞めたい」と悩んでいる人が少なくありません。

これらの悩みが原因で、心身が疲弊し仕事へのモチベーションがダウンしてしまうケースもあります。その際は、転職エージェントや退職代行など、状況に応じた解決策を選択することでより良いキャリアを築くことができます。

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